コロナウイルスにジムがどのように対応していけばいいのか、どういう考えを持って経営し続けるべきなのか
正解は無いと思いますが、個人経営でやっているスマイルキックの代表の1つの意見・対応状況を動画にしてみました。
ジムを経営する方、その他の自営業の方々に少しでもお役に立てたのであれば幸いです。
2020.5.9現在
世界情勢を見ても、 『第二派がくるのではないか』 『災害と併発するのではないか』 等、まだまだコロナウイルスの終息が見込める状況ではない現状です。
ウチのジムの対応ですが
結論からいうと
感染率の低いこの地域で休業することで発生するリスクの大きさに対して(経営的にも地域貢献としても)リターンがあまりにも低いのもそうですが、感染対策を行った結果、現在営業しているお店と同等以上には安全性の確保ができたと実感したので、スマイルキックは安全に最大限配慮(サービスを落とし、営業時間を短縮)しながら、営業を継続しております。
※安全管理については後述
なぜ休業しないのか
1.経営・運営の視点からみた理由
休業しているところが多い中で、休業していない事=罪とされる風潮もあり、情報が錯綜している中で個人だけでは難しい判断を求められているのかなと思います。
ただ、一度休業して例えば・・・いつコロナウイルスが終息するのか分からないままで、3か月後・・・半年後・・・1年後また、今まで通りに再起できる会社というのは、むしろ少ないと思うので、日本中の中小企業を対象に休業がスタンダードとして見られるのは、少し違うのかなと自分は感じます。
ましてや、もっと不況になった場合、うちのジムみたいな田舎でそれほど感染者が多くない状況で稼げていなかった場合、詰んでしまいます。
うちのジムはコロナの影響がそれほど強くない頃から1ヵ月20人~30人ペースで退会(この時期の入会は0)があり、このままいくと間違いなく会員数0人になる。
と感じて、特別な休会制度を設けさせていただきながら、殆どの会員さんは休会を申し込んでおりますが、安全に配慮しながら利用される会員さんもいます。
ちなみに、過去の統計からみても一度退会した場合、どんなに人間関係が良かったとしても復帰率は5%未満であり、立て直しは困難になると見込まれて、一度閉館状態になれば習慣を失った会員さんの大部分が退会する恐れがあるとも考えました。
会社の売上も大事ですが、スタッフの給与・遣り甲斐も奪いたくないなと思いました。
また、スタッフは会員にヤル気と元気を与えるのが仕事でもあるので、エネルギー値が常に高い状態にないといけません。
一度長期で休んでしまい、目標を失ってしまうとエネルギー値が下がり、生産性が物凄く落ちます。
そして、今スタッフや会員さんのチームワーク、結束力、人間関係がいい状態にあるので多少の赤字を被っても、それを崩したくないというのも大いにあります。
というわけで、自分が大事にしている経営理念に『調和のとれた人間関係づくり』があるので、この土地での低いコロナ感染率を加味すると、せっかくの出会いを台無しにするのはリスクが大きすぎると感じました。
人は1ヵ月会わないだけで印象や信頼が簡単に崩れる生き物であり、感情はナマモノで普段から交流をし続ける事は絶対に大事だと思うのです。
2.社会情勢からみた理由
緊急事態宣言の目的と自粛という言葉の意図として、薬ができるのに1年以上先になってしまうので、コロナウイルスが人から人へなるべく移らないようにし、だんだんと感染者だけを隔離する流れをつくる
という認識はしています。
ただ、どうしても自粛!3密厳禁!休業スタンダード!みたいな『普段より家にいる時間が長ければOK』みたいな風潮が出来上がってしまい、何のために自粛しているのか分かっておらず
・仕事は自粛はしているけどプライベートで積極的に接触はする
・ジムとかクラブとかは行かないけど、コンビニ・スーパー・本屋などは毎日いく
みたいな人が多いと実感しています。
なので人との接触を本当に避けている人もいれば、そうでない人もいる = 終息までは長い可能性が高い
という事も予測できます。
なので、短い間の辛抱だから苦しいけど1ヵ月・2か月休業したところで、効果の薄いボランティア活動みたいになってしまい、結果に裏切られる事も全然ありそうだなと感じました。
自分は自粛しましょう!なんでしないの?っていうモラルを一方的に押し付ける人でもないし、むしろそういう人は嫌いなタイプですが、こういう時に人間性が問われると思うし、『日本人としてちゃんとしているかどうか』って話だと思いますね。
給与が保障されている人たちは仕事も休業できると思うし、もちろん不要不急の外出は勿論しない方が早く終息するので自粛してもらうに越したことはないでしょうけど、他人に期待して生きていないので自分達がどうするべきかの方が大事かなと。
自分もジムとスタッフを守るために仕事だけは継続していますが、日々の買い出しは週1、趣味の釣りや外食・旅行・飲みは一切しておりません。テイクアウトはしていますが。
コロナウイルスが騒がれだして、自分は一番に懸念したのは日本経済の縮小で、自分にとって関係ない会社が潰れても回りまわって自分たちの首を絞める事になると確信しています。
現状、正義感が強く、周りの目を気にしすぎている人ほど失業していて、自殺者もとても多いです。コロナウイルスで感染していないのに罪悪感を感じ、自暴自棄になって死んでしまう。
予測でしかないですが、コロナウイルスより自殺者のほうが恐らく多いと思います。そこまでいかずとも再起不能になるくらい追い詰められている人は間違いなく多い。
コロナウイルス対策で自粛したのに、コロナウイルスにやられる前に自分で自分をやってしまっている。
というわけで、国の強制力がもう少し強ければ、休業という選択肢も加味できたかもしれませんが、現状では緊急事態宣言の効果がそこまで高くないと感じているし、休業することでのデメリットの方が大きすぎると感じます。
ジムの現状・安全対策は?
休業していない前提として、ウチの『スタッフたちが若くて健康である』という事と『安全性が割と確保できている』というのがあります。
特に、この状況で『安全』と思われないと始まらないので
密をつくらない事を徹底しています。
そのためには、換気をしっかりし、殆ど外にいる状態を変わらないようにすることに気を遣っています。
スマイルキックではメインスペース+ラウンジで17の窓があるので、風通しの良い状況をつくることができております。
メインスペース
ラウンジ
更衣室でも換気しております
また、このメインスペースに感染者が入ってしまうとまずいので
受付にて、体温チェック(体調確認)とアルコールによる手指の洗浄を徹底しております。
そして、1日に数回、高アルコール・次亜塩素酸ナトリウムによる道具やサンドバッグの除菌をしております。
ジムのこの期間のルールとして
・基本的にマスク着用厳守
・ミット打ち、スパーリングなどの密着練習を禁止
・なるべく2m以内での会話を禁止(スタッフのみ)
・営業時間を短縮
また、代表が心がけている事・伝えている事
・体を追い込みすぎない
・体脂肪を減らしすぎない
・睡眠を良くとる
・酒を飲みすぎない
・のどが渇く前に定期的に水分をよく摂る
・できるだけ日々を楽しむ
・マイナスを考えない、考えさせない
・日々の目標を立てる、立てさせる
サービス低下の代替え案として
・それぞれのスタッフの作った練習メニュー表を貼る
・Instagramで各々が自宅でできるトレーニング動画などを毎日投稿
・会員さんのトレーニングに対して声出しをして盛り上げる
・スタッフも少し離れたところで同じメニューをやる
・マスクしながらも、しっかりコミュニケーションをとる
ジムの状況
結果的に、ジムの利用者は1時間に1~3人ほどに落ち着き、休会者と利用者が上手く安全に棲み分けができている形ではあります。
※利用者は安全に伸び伸びと使える
※休会者は特別措置で復帰したときに、お得になっている
この時期に利用者が減っているのは寂しくはありますが、スタッフの安全も考えると現状では今の状態がベストなのかなと感じます。
ウチのジムもこの状況で決して良くはないので、いち早くコロナウイルス終息を願っていますし、同業者・自営業者・地域のお店も踏ん張ってもらいたいと思っています。
今回は特に読みにくい長文だと思いますが、読んでいただきありがとうございました!
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