腰を痛めない腹筋!腰痛のプロが教える腹筋トレーニング!
スマイルキック代表の土屋です。
腹筋運動は正しく、人の身体にあった方法をチョイスして行わないと腰痛になりやすく、腰痛持ちは腹筋トレーニングすると腰に痛みが出るので腹筋を鍛えづらいです。
自分は恥ずかしながら、腰が物凄い弱く、ヘルニア・ぎっくり腰・慢性の腰痛症を繰り返して騙し騙し生きている状態です(泣)
柔道整復師として人の腰を診れば、殆どの場合は『治った』と言わせる事は、そこまで難しくないのですが、自分は治せないという悲しい定め!
ただ、そんな自分が誰よりも理解があるのは腰痛持ちの気持ちです。
また、腹筋トレーニングは大の苦手で、パクチーが食べられない人のソレと同じくらい苦手です。
そんな自分が腰痛を持ちながらにして、効率よく飽きずに行える腹筋トレーニングを自信をもってお伝えします。
Contents
腹筋トレーニングの基礎知識
好みにもよりますが、大部分の人は身体の背面より前面を鍛えるのが苦手だったりします。
姿勢を維持する筋肉が背面に集まっていて、殆どが前面に比べて大きい筋肉です。
それに比べて、前面の筋肉は常日頃から意識しなければ使う機会があまりない筋肉が多いです。
その前面の筋肉でも大きい筋肉が腹筋です。
あまり使わないという事は、いざ使ってみると感覚が慣れていないので非常に不快だったりします。
まとめると、腹筋トレーニングは慣れるまでが難しいデリケートなトレーニングといえるでしょう。
腰が痛くなる原因
腰の筋肉群で腰痛に起因する代表的な筋肉に腸腰筋という筋肉があります。
腸腰筋は大腰筋と腸骨筋の2つの筋の総称ですが、主な作用としては股関節を曲げる(股関節屈曲)で働く筋肉です。
実は、股関節を曲げるという動作が腹筋トレーニングで使われやすく、腹筋と同時に腸腰筋を痛めてしまうケースが多いのです。
余談ですが、腰痛の原因で腸腰筋の弱さを指摘し、高周波EMS(電気の筋トレ)を勧める医療機関が増えてきていますが、自分は100%否定派です。
①何故なら、大腰筋とは腰で最も強く大きな筋肉で弱る事なんか無く、弱るという根拠が無さすぎる。
→もし自分が腰の筋肉が弱くて、腰が悪いなら大腿以下の筋肉が弱い自分が強いミドルキックを蹴れる訳がない。
②また、腰を曲げる事で腰痛になるケースが多い=腸腰筋の損傷です。
腰を曲げると角度によっては体重の4倍の圧力が腰にかかります。
因みに、EMSでは筋肉には効果はありません。
何故なら、EMSを使い倒した自分が言うから100%間違いないでしょう(笑)
腰を痛めやすい腹筋トレーニング
腰を痛めやすいというのは、股関節を曲げるからというよりも、股関節を曲げた際に腰の筋肉を優先的に意識してしまう事に最大の問題があると考えています。
なので、以下の腹筋トレーニングでは腰を意識しやすくなってしまうのでオススメできません。
シットアップ
一番ポピュラーな腹筋トレーニングで仰向けの姿勢で膝を曲げて、上半身を持ち上げる運動になります。
実は、腹筋が弱い方は仰向け姿勢から腹筋を使うだけでは股関節を曲げる事ができず、腰の筋肉に頼ってしまいがちなので、結果的に腰痛に繋がってしまいやすいのです。
また、回数を気にすると反動を使って腹筋をしがちなので腰を痛めやすくなります。
クランチ
簡単にいうと、シットアップの動きと似てますが、クランチは腰を床についたまま、上半身を少し持ち上げるトレーニングです。
クランチは、まだ腰への負担は小さいのですが、それでも素人がやると腰を痛めやすいトレーニングです。
レッグレイズ
仰向け姿勢で、足を閉じて伸ばしたまま、足を上げるトレーニングです。
このトレーニングも腰が反りやすく、腰で足を支えがちになってしまうケースが多いです。
腰を痛めない腹筋トレーニング
腹筋トレーニングは個人差があり、好き嫌いも分かれているので自分に合ったトレーニングを探すことも大事だともいます。
道具なし
ドローイン(ドローイング)
一時期、流行ったトレーニング法で、どこでも、どの姿勢でも、どんな時でも行えるのが最大のメリットです。
方法としては
①深く息を吸い込み、お腹の中に空気を溜める
②口呼吸を腹式呼吸に変えて、お腹を凹ませて空気を吐き出す
③お腹を凹ませた状態で30秒キープ(息は止めなくてOKです)
という簡単なトレーニングですが、いつでもできる割にはしっかりとウェストが引き締まる効果があります。
筋肉は運動させずに、意識的に収縮させる事で締まるという事も実証されているので、理論上でも効くトレーニングです。
似たトレーニングにポージングを取るという方法があります。
例えば、ボディビルのポージングを取るだけでも相当なカロリーを消費し、全体的に痩せたり、腹筋にも効果があるという事です。
ニートゥチェスト
レッグレイズと似ていますが、最大のポイントは手を床について足を上げる事です。
こうすることで、腰の負担を軽減する事ができます。
また、ニートゥチェストの場合、足を曲げて胸に膝がつくように運動する為、大腿部への負担も少ないので、腹筋を意識することができるでしょう。
お尻が荷重がかかりやすいトレーニングなので、ヨガマットや床が硬くない場所でやるのがいいでしょう。
プランクポーズ
道具を必要としない腹筋で、今注目を集めているのがプランクポーズです。
プランクポーズは、いわゆる腕立て伏せの状態で背筋を伸ばして姿勢を維持することです。
メリットは腹筋だけでなく、体幹の筋肉全てに作用するので腰痛予防やウェストの引き締めにとても効果的です。
何より、場所を取らずに簡単に出来るのも良いポイントです。
このままでも十分効果的ですが、この状態から膝を片方づつ曲げてプランクポーズをしながら走るようにすると絶大な効果があるので更にオススメです。
プランクポーズをやる時は、安全の為にヨガマットや床と手・肘の接触するとこにタオルなどを置くといいでしょう。
簡単な道具あり
アブローラー(プローンローリング)
いわゆるコロコロです。
初心者から上級者まで愛されるアブローラートレーニングですが、膝をついて行う事(膝コロ)を推奨します。
膝がつくことで、腰への負担は殆どありません。
その代わり、腹筋下部への効果はかなり弱くなっています。
膝をつかない姿勢で行う(立ちコロ)のであれば、足を伸ばした状態で一度潰れて再スタートすると腰への負担が殆どかからずに済みます。
また、立ちコロをやる時には、アブローラ―をストップできる壁に向かうとハードルが下がりますのでオススメです。
機材が必要
ケーブルクランチ
ラットプルマシンやケーブルマシン限定で行えるトレーニング。
メリットは立ったまま、腹筋だけを利かせる事ができる事。
やり方は、ケーブルを両手で掴み、両手の肘で頭を挟んで、体幹を曲げる事で、プレートの荷重を腹筋にダイレクトに伝達します。
上級テクニックなので多少の練習が必要になるでしょう。
腰痛持ちでも、「ケーブルクランチだけはできる」という方も多いくらいオススメのトレーニングとなっています。
自宅でもラットプルマシンが1台あればこのトレーニングで重宝することでしょう。
ハンギングレッグレイズ
懸垂の為のバーがあれば可能なトレーニングです。
フィットネスジムだと、ケーブルマシンやパワーラックで行えます。
やり方としては、バーを掴み手を伸ばしてぶら下がったまま、足を90°まで上げて、ゆっくりと下ろしていきます。
この時に腕に負担がかからないように注意が必要です。
このトレーニングのポイントは鍛えにくい腹筋下部にもしっかりと効かせられる事と、やはり立ち姿勢の状態でぶら下がったリラックスした状態から行える為、非常にやりやすいトレーニングとなっています。
背筋が強い人は、このトレーニングはベストマッチするでしょう。
このトレーニングをやる際には、パワーグリップというグローブをつけて行うと、より安定して腹筋トレーニングができるのでオススメです。
自宅でも、ドアに突っ張るタイプの懸垂バーを購入することで行う事ができます。(100kg以上の負荷でも大丈夫なバーです。)
超簡単で楽しい
キックボクシングのミット打ち
楽しく簡単に出来る腹筋トレーニングといえば、キックボクシングのミット打ちです。
ポイントは、鍛えながら有酸素運動にもなるという事です。
自分は10年前、キックボクシングをしっかりやっていましたが、腹筋トレーニングをする事は一切なかったですが、お腹に余計な脂肪はなく、しっかりと割れていました。
実は、『鍛えただけでは割れて見えません』
鍛えた後に、しっかりと皮下脂肪を落とす有酸素運動をしないとならないからです。
その点ではミット打ちだけやっていれば、自動的に腹筋は割れていきますので、お手軽で楽しくできる為いいと思います。
ミット打ちでは、腰が曲がる事が殆どないので、腰にかかる負担も殆どなく、逆に回旋する動きでストレッチ&腰痛予防にもなるので一石二鳥です。
腹筋トレーニングの注意点
腹筋トレーニングでは、足(特に大腿部)を連動して行う事が多いです。
その為、先にスクワットなどで足を鍛えてしまった場合、腹筋トレーニングの際に足への負荷がかかり、腹筋を意識しづらくなるので注意です。
また、先に腹筋トレーニングを行ってしまって腹筋に力が入らない状態だと、他の高重量を扱うトレーニングは腹圧を重要視するので、やりにくくなってしまい、更に腹圧がかからないと腰を痛める危険性が増えてしまいます。
腹筋トレーニングは各トレーニングの最後にやるのがいいでしょう。
いかがでしたでしょうか?
スマイルキックでは、より簡単により楽しく腹筋トレーニングができるバリエーション豊富なミット打ちを始め、腰の負担が少ない自重トレーニングレッスンなどを検討しています。
この記事の筆者

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格闘技ジム経営者、元プロキックボクサー&プロボクサー、柔道整復師。
登録者4万人程のYOUTUBE格闘技チャンネル運営。格闘技についての知識や技術を「楽しく分かりやすく解説」
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