護身術で格闘技は有効なのか?
護身術で格闘技の有効性をまとめてみました。
どうも、スマイルキック代表の土屋です。
格闘技をやる理由に、「護身術を習いたいから」という女性が意外と多かったりします。
どうやら、格闘技=護身術という方程式が成り立ってしまっているようですが、格闘技と護身術は全くもって違うものだと思っています。
護身術として格闘技が使えるのか?という観点で色々と書いていこうと思います。
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Contents
そもそも護身術ってどういうの?
護身術とは、襲われた時に身を守るための技のことですが、主に非力でターゲットにされやすい女性の為にレクチャーされることが多いのが護身術です。
具体的には
・攻撃を避ける
・掴みを振りほどく
・転ばせる
・ダメージを与える
というような内容になっていて、2~3ステップで出来る簡単な動きで相手を翻弄できるというのがポイントになっています。
これも、人体の構造を利用したもので、筋肉が強く働かないように誘導することで、少ない力で抑えつけることが可能ということです。
実際に襲われた時の優先事項は?
格闘技をやっている人なら分かると思いますが、同じ体重の人に思いっきり掴まれたら振りほどくのは至難の技であり、不意打ちで来られて咄嗟にベストの動きができる人はプロ格闘家でもそうはいないと思います。
それに、体重が自分より20kg以上高い場合、相手が素人でも応戦して勝てる可能性はかなり低いです。
なので、最優先・最重要事項は『逃げる』です。
護身術のプロ集団のALSOKさんに、こんな質問をしてみました。
「侵入者がいた場合、ALSOKさんより早く現場(ジム)に駆けつけてもいいですか?」
その答えは
「絶対にダメです」
理由としては、体格に恵まれていたり、格闘技経験があっても、専門的な護身術を身につけていないと危険とのことでした。
スパーリングや試合とは違って、99%勝てる見込みがあったとしても、1%の負けで命の危険がありますから、1:1で応戦するのは絶対にやめた方がいいでしょう。
逃げる事が、何よりのリスク回避できる行動であり、護身術は逃げる為の技と言ってもいいかもしれません。
要は相手に逃げる為の隙をつくる事ができれば、それは立派な護身術になるのです。
格闘技は護身術になり得るのか?
格闘技というと相手に勝つ為に頑張ってしまう傾向がありますが、護身の際では相手に勝つ事は必要なく、むしろ応戦しない方が得策です。
格闘技が多少強くなったからと言っても、決められたルールの中での強さですので、必ずしも暴漢に通用するとは限らないのです。
また、下手に攻撃をして相手が逆上してしまうとアドレナリンが分泌し、運動機能が向上してしまうので勝つ見込みが薄くなってしまいます。
勝ってしまっても、打ち所が悪く相手が重症を負ってしまうと過剰防衛という事になり、罪に問われるリスクもあり、こちらも怪我をするリスクもあります。
では、護身のために格闘技をやるメリットは何なのでしょうか?
心肺機能が向上する
格闘技ではサンドバッグ打ちやミット打ち、スパーリングなどといった2~3分で半ば全力で色んな動きをするトレーニングがあります。
その為、心肺機能が飛躍的に向上するので、万が一、暴漢に襲われた場合に全力で抵抗した後でも逃げる体力が十分残っている状態になるのです。
間合い取り、足運びが上手くなる
格闘技は、相手の手足が届かない距離を保つことが習慣になっている為、上達すると狭いリングの中でさえも相手に距離を詰められることなく逃げ回る事も可能になっていきます。
暴漢に襲われた時、ファーストコンタクトでしっかりと距離を取る足運び(ステップ)が自然とできるとその時点で逃げられる確率がかなり上がるでしょう。
金的への蹴りの命中率と威力が上がる
護身術のポピュラー且つ最強の技の1つが金的への蹴りです。
しかし、ベストポイントに威力を乗せた蹴りを打たないと悶絶するくらいにはなりません。
特にキックボクシングを習っている方の蹴りと素人の蹴りでは雲泥の差があります。
身の危険が迫っている中で、しっかりと決めるのなら普段から蹴りの練習をする必要があると思います。
前蹴りで吹っ飛ばす事もできる
ムエタイ仕込みの前蹴りであれば、受け方をしらない人間なら簡単に吹き飛ばすことができます。
もし、相手が武器をもっていたとしても、前蹴りのリーチの方が長く、足のジャブと言われるほど速いモーションで打つこともできるので、格闘技の技の中で一番安全に応戦できるのではないでしょうか。
どうしようも無い時は、打撃のラッシュをかけられる
もうされるがまま~ってなってしまった時に格闘技経験がない方は何もできません。
軽い平手打ちが関の山ではないでしょうか。
しかし、格闘技経験があると、しっかりとした打撃を相手の顔に集める事もできると思いますし、連打に対応できる素人はそうそういないので身がすくむことでしょう。
更に脳震盪を起こしてしまえば、屈強な男でも暫くはクラクラしていると思いますので、逃げる隙ができると思います。
いかがでしょうか?
まとめると、相手をコントロールするタイプの護身術は実際には機能しないこともあるかもしれませんので、格闘技で基礎体力や打撃スキルを上げておくのは、良いことだと思います。
一秒でも俊敏に手足を動かす為には、キックボクシングがオススメです。
護身を意識するなら対人練習もやっておくといいかもしれませんね。
この記事の筆者
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格闘技ジム経営者、元プロキックボクサー&プロボクサー、柔道整復師。
登録者4万人程のYOUTUBE格闘技チャンネル運営。格闘技についての知識や技術を「楽しく分かりやすく解説」
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