ボクシングのディフェンス(防御)| パンチの避け方など

ボクシングのディフェンスについての記事になります。

 

ボクシングにおいてパンチの避け方が分からない攻撃を防ぐ方法が少ない人の為にボクシングのディフェンステクニックをまとめました。

 

色んな防御の基礎~応用の動画も貼りましたので、練習の参考にしてもらえたらと思います。

 

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ボクシングのディフェンスの必要性

ボクシングにおいて、オフェンス以上に大事になるのがディフェンス技術(防御)です。

 

何故なら、上級者ともなると毎秒1発以上の頻度でパンチが飛んでくるのでディフェンスができないと戦いにならないからです。

 

現に、ボクシングプロライセンスの審査では、『特に安全にボクシングを行わせる』為に、オフェンス技術よりディフェンス技術をみられます。

TAKA
TAKA
だからボクサーはみんな技術が高いんですね。
スマートで動きが洗練されてますよね。
頭にたくさんパンチが当たるので一歩間違えると
死亡の危険もあるので、防御が優先事項ですね!
土屋
土屋

 

【以下の動画では、ボクシング・キックボクシングのディフェンスについて分かりやすく大筋を10分程度で解説しています】

 

パンチを避ける方法

 

パンチを避ける方法としては、いくつか種類があります。

 

1.バックステップによる回避

『パンチの届かない距離に下がる』

 

これは全てのパンチを避けられるので最も安全で、ボクシングでは基礎中の基礎で教わる動きでもあります。

 

使用頻度はバックステップより低いですが、左右(時には斜め)に避けるサイドステップもあります。

 

いずれのステップも、姿勢(軸)を崩すことなく、重心のバランスを保ちながら行うことが技術的にも見映え的にもポイントとなるでしょう。

 

バックステップのメリット・デメリットはコチラ

 

・すべての攻撃を回避可能

・2発以上の攻撃も回避しやすい

・下がってしまうので次の攻撃が当てにくい

・やりすぎるとロープを背負って状況悪化

・足がの消耗が激しい

 

TAKA
TAKA
基本中の基本ですけど、なんか綺麗にできない
奥深い技術なんですよね。ステップ全般ですが…
キックボクシング癖がつくと更に難しいです。
ステップごとにアップライトになっちゃうので!
土屋
土屋

 

練習方法はコチラ

2.スウェーバック

『上体を後ろに反らす』

 

ほぼ全てのパンチを避けられる上、バックステップよりも速く、体勢が悪い時でも可能な緊急回避にも使える万能技です。

 

欠点としては、体勢が変わりやすいですが、メリットも多いので紹介します。

 

・すべての回避の中でコスパが大きい(負担がなく回避ができる)

・バックステップより次の攻撃を当てやすい

・体の柔軟性があるとコレだけで完封できる

・次の行動が制限される(攻守ともに)

・スウェーバック中は無防備になりやすい

・他の防御技を使えなくなる=全体的な防御力は下がる

 

など、欠点も多いので注意が必要です。

 

特に初級者が迂闊にスウェーをやろうとすると軸を崩しがちで(自分の次の攻撃&防御&ステップに繋げにくい)

 

また相手の追撃を誘発しやすいので、この避け方ばかりを練習するのはあまりオススメできませんが、上手く使うと簡単に防御力が上がるので上手に使いましょう。

 

TAKA
TAKA
僕もスウェー大好きです!
やりすぎて有頂天になりボクシングを習って
スウェーを辞めて、他のディフェンス技術を
習得後、やっぱりスウェーに戻る…万能です!
土屋
土屋

 

3.ダッキング

『膝を曲げて下方向にしゃがんでパンチをくぐる』

 

難しい技術ですが、緊急回避としてスウェーバックより優秀である部分があります。メリットデメリットはこちら

 

・回避後のフォームが変わらないので次の行動の制限が少ない

・相手の下にもぐる形になるので追撃を受けにくい

・相手の下を陣取ることでアッパーなど一部のパンチが活きる

・読まれてアッパーが不意に入ってしまう

・上を取られて密着状態からボディなどを入れられる

・変にしゃがみ過ぎると足の負担がある

 

顔に来るパンチ限定の回避テクニックなので、必要な技術ではあります。

 

身長が高いとどうもやりにくいテクニック
個人的にはジャブとストレートだけダッキング
で避ける事はあります。たまにですけど!
土屋
土屋

 

ダッキングやスウェーバックの練習は
以下の様にするとやりやすいです!
土屋
土屋

パンチを避けるための練習(ステップ、スウェー、ダッキング)

 

パンチを見切る練習には、グローブで殴らなくても安全かつストレスフリーできる練習があります。

 

以下のようなボクシングスティックで攻守を分けて練習する事で

 

打つ方の負担もかなり軽減できるのでオススメです。

 

 

 

4.ウィービング

『膝を曲げて、下に沈みながら左右に位置を変える』

 

ダッキングが描く上体の軌道が「I」なら、ウィービングは「U」になります。

 

ウィービングでパンチを避けてからのフックやボディーブローで反撃という動作の流れを見たことのある人は多いでしょう。代表格はマイク・タイソンですね。

 

中級~上級者向けになりますが、パンチが来なくても頭を常に動かし続けることにより、パンチの的を絞らせない戦術もあります。

 

主な使い方とメリットデメリットはコチラ

 

・相手の大振りのフックやストレートを避ける

・自分のパンチの隙をカバーする

・自分の頭の位置を変えながら、使うパンチを変えられる

・下手に多用すると背中や腰を痛める

・頭の振りが大きく遅いときは実戦では使えない

・次の攻撃が遅れやすい

 

ウィービングを行う際の注意点としては、膝や股関節の柔軟性を活用し、上体だけでやらないこと。

 

どの動作にも言えることですが、しなやかな全身の連動が大きなポイントになります。

 

TAKA
TAKA
ウィービング使えません(笑)
いつか使えるようになりますか?
うーん。状況に合わせてピンポイントで狙うと
良いと思いますよ。私も本当に要所でしか使いません。
でもストレート後に使うと楽に戻れるのでオススメ!
土屋
土屋

 

5.ヘッドスリップ

『顔をサイドにずらして回避する』

 

私がイチオシする回避テクニック。的を絞らせない効果とジャブとストレートを頭だけで完封しつつ

 

こちらは攻撃の手を2つ残せるインファイター必須の攻めに向かう技術でもあります。メリットデメリットはコチラ

 

・避けながらも次の攻撃が強く速くなる

・避けながら前に出れる

・キックボクシングでも使いやすい

・足が揃っているアウトボクサー姿勢では使えない

・左右均等に使うには体勢コントロールが難しい

・スリップ直後にフックを打たれると倒れやすい

 

私のオススメはスウェーバックと左へのヘッドスリップ
を組み合わせて使う事。コレで85%くらい回避可能!
土屋
土屋

 

6.スリッピングアウェー

『顔だけを真後ろに回転させてギリギリで回避する』

 

超上級者向け回避テクニック。10年格闘技やってる人でもやらない人はやらないが、やれるとメリットも大きいので紹介する。

 

・渾身のパンチを打ち終わった後でも回避が可能

・体勢を一切変えずに回避ができる

・これができるとクロスカウンターが上手くなる

・直線の打撃かつ読みが正確でないと決まらない

・ラッシュには対応できず単発のみ

・読まれると大変なことになる

 

TAKA
TAKA
未だにできない!というか首がまわりません!
やってると首が柔らかくなるよ!(経験談)
土屋
土屋

 

練習方法はコチラ

パンチを受け止める方法

 

1.ブロッキング

『腕やグローブを顔や身体に密着させて相手のパンチをしっかり受け止める』

 

ボクシングにおいてパンチは避けてノーダメージで終わらせるのが理想です。

 

その点でいうと、ブロッキングは顔や身体に衝撃がくるので理想的とは言えないかもしれませんが、実は上級者はブロッキングこそ多用します。

 

メリットデメリットはコチラ

 

・体の衝撃はダメージにはならない

・避けるより筋力やスタミナ消費が少ない

・相手を逆に打ち疲れさせられる

・打っても効かない素振りでプレッシャーをかけられる

・ブロッキングモーションのフェイントで攻守を惑わせる

・両手を上げる事が多いので慣れないうちは肩が疲れやすい

・次の攻撃は慣れないと最遅

・姿勢が悪いとスタンディングダウンになりやすい

・ポイントアウトされやすい

 

中・上級者のほとんどはブロッキングがメインだね。
特に70kg以上だと1発1発が重いから必須!
土屋
土屋

 

練習方法はコチラ

 

上記のような練習にはヘッドギアが必須です。当ジムでも些細な事で、鼻が折れたり、目を怪我したりしています。

ヘッドギアは初心者~中級者はフェイスガード付きの物がオススメです。安心して練習でき、視界もそこまで悪くありません。

 

当ジムでは、40~60歳までの方で以下のヘッドギアが流行?していて

 

安全で性能が高くていいとのこと。今後、当ジムで買い占めあるかも・・・

 


2.パーリング(パーリィ)

『グローブを前に出して手のひらで相手のパンチをしっかり受け止める or 払う』

 

ブロッキングができたら、次は顔に来る前に事前にパンチをとめてしまう技術がオススメだ。

 

ブロッキングと同じようにパンチを避けないで受け止める使い方だが、メリットとデメリットはコチラ

 

・ブロッキングより視野が広くなる

・ブロッキングより次の攻撃の手が出しやすい

・ステップが併用しやすく間合いも取りやすい

・そのまま押し切られることが少ない

・手と顔の間に隙間ができるのでガードの弱点は増える

・パーリングを読まれた時の対処が難しい

・ブロッキング癖よりパーリング癖の相手の方が崩しやすい

 

パーリングは手が勝手に反応するくらい
やりこまないと使い物にならないかもね!
土屋
土屋
TAKA
TAKA
パンチに釣られてしまうようだとダメですね…
空間を塞ぐくらいが良い使い方な気がします!

 

 

最後に当たり前かもしれませんが、回避テクニックは顔に当たるスレスレで行うのが最良ですので

 

スパーリングでもしょっちゅう顔に当たります。

 

マウスピースは絶対着用してくださいね。

 

私は歯医者で3万円かけて良いものを作ってもらいましたが、人によっては15000円でもいけるみたいです。

 

最初は以下のショックドクターがコスパ良くて、形状変化できるでオススメですよ。

 

 


 

この記事の筆者

土屋 和義
土屋 和義
格闘技ジム経営者、元プロキックボクサー&プロボクサー、柔道整復師。
登録者45000人程のYOUTUBE格闘技チャンネル運営。格闘技についての知識や技術を「楽しく分かりやすく解説」