どうも、スマイルキック代表の土屋です。
今回はアッパーについて書こうと思います。
アッパーというと、どういうイメージを連想するでしょうか?
殆どの人が、漫画やアニメもしくは映画の影響からか顎に向かって、勢いよく腕を振り上げるパンチと誤解しております。
いわゆる『昇竜拳』にならないように気をつけて打ちましょう。
今回は、右構え(オーソドックス)の右アッパーについて書こうと思います。
Contents
アッパーの役割
ジャブやストレートは相手を前方へ突くのに対して、アッパーは上に突きあげるパンチになります。
ジャブやストレートは顔全体ですが、アッパーは顎だけと当たる面積も小さいので当てる難易度も高く、ピンポイントでしっかり当てないと効き目の薄いパンチになります。
ですが、しっかり顎にアッパーが当てられた場合、脳が揺れる為、身体のダメージに関係なくノックアウトできる事もあるパンチになります。
脳を揺さぶるパンチではフックも優秀ですが、身体が開きやすくガードが甘くなりやすいフックに対して、アッパーは脇を締めてガードを固めたままでも打てるので、ディフェンシブに打つことが可能です。
しかし、アッパーのリーチはフックより更に狭くなるので、しっかり踏み込む必要があるでしょう。
マイクタイソンのようなインファイターが好むパンチですが、アウトボクサーでも相手の突進を止める為に、アッパーを打ちこんで逃げるという戦法もあります。
狙う場所
基本的に相手の顎に当てるパンチです。
難しいですが、ボディへ当てるアッパーもあります。
右アッパーの打ち方
アッパーは大きく分けて2種類あります。
ショートアッパーとロングアッパーがあり、ロングアッパーは力が入りづらく、当たってもアドバンテージを取りづらいので、短距離へ向けたショートアッパーをメインに使います。
上級者でもロングアッパーは殆ど使わないので、できるだけ近い相手を狙って打つ意識をもって練習してみましょう。
下半身の使い方
アッパーは下半身が重要なパンチだと言っても過言ではありません。
膝が伸びきった状態では良いアッパーは打てません。
腕を上に突きあげるパンチなので、どんなに強く打っても身体が流れないように、下半身を固める事が大切になります。
前足は曲げて、大腿部(大腿四頭筋)に力が入るように。
後ろ足も曲げながら、膝を内側へ。カカトも上げて捻りましょう。
内転筋を上手く意識して、しっかり両足をがっちり固定しましょう。
下半身が固定できたら、腰を一気に回して手打ちにならないように身体のバネを使いましょう。
上半身の使い方
右アッパーの場合、右肩を低くするといいでしょう。
そのうえで、右肘が自分の正中線上を通るように、真上に打ちます。
※自分から見て、肘~拳が床に対して垂直になるように。
拳は顎のラインより少し上(目線)まで上げる程度でいいでしょう。
左腕はガードをしながら、脇を締めて後ろへ引くようにすると上半身がスムーズに回り、右拳を自分の正中線上(=相手の正面)まで一気にもってこれます。
手首の使い方
拳の角度は、自分の方へ手のひらが向くようにします。
拳が的に当たる瞬間、手首のスナップを手前に入れるようにします。
こうすることで、ヒット時の威力を上げるとともに、手首を痛めずに済みます。
上手くスナップを入れる為には、右肘が前に出るように意識するといいでしょう。
アッパーを動画で練習しよう
アッパーの長所・使いどころ
キックボクシングをやっていると「アッパーの使いどころが分からない」という方が非常に多く、プロ選手でもアッパーを多用している人は殆ど見ません。
ですが、アッパーを上手く使うと相手の動きを上手くコントロールできるので、試合展開を優位に進めるとともに、相手にプレッシャーを与えることができます。
パンチが下から来るので見えづらい
パンチが見えるというのは、言い換えるならグローブが見えるという事。
正面であれば、丸いグローブを視野に捉える事はできますが、自分の視野の外(下方向)にある場合、グローブがとても見えづらいです。
相手をガードさせるにもってこいのパンチ
アッパーは角度的にも避ける事が難しいパンチです。
ガードをするにも両腕でのガードを強要するような状態になります。
またアッパーはフックと同じく、引掛けるパンチなので次の動きへの勢いをつけることができるので、アッパーを当てた次のパンチもガードさせる事ができます。
近距離で打ち合っている時では一番の打撃力
至近距離では、ジャブやストレートの威力が抑えられ、また当たりづらいです。
ガードし合いながら、打ち合っている時にはアッパーが一番強い打撃になり、また当てやすいです。
フックとアッパーのコンビネーションで回転力を速める
フックとアッパーはどっちかをガードさせれば、どちらかが当たりやすいという特徴があります。
フックとアッパーを交互に打つようなコンビネーションがとても有効です。
アッパーを上手く使えると、ボクシングがグンと面白くなります。
是非練習してみてください。
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