アッパーの打ち方、顎に当てるパンチのコツを解説 | 動画と一緒に練習しよう!!

アッパーの打ち方を知りたい人に向けて、いつでも顎に当てられるように細かく解説します。

この記事では①アッパーの役割、②アッパーの打ち方、③動画にて実戦で使えるテクニックを沢山学べます。

 

正確な打ち方をすれば、アッパーはボクシングにおいて近距離・中距離でかなり有利になるパンチでもあります。

しかし、殆どの人が、漫画やアニメもしくは映画の影響からか真上に向かって、勢いよく腕を振り上げるパンチと誤解しております。

いわゆる『昇竜拳』にならないように細かいテクニックを覚える必要があります。

 

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Contents

アッパーの役割

ボクシングにおける急所であるジョーとチン、いわゆる顎に向けて打つパンチで、正確に打つ事で

・脳を揺らす

・顔に外傷を与える

 

という一般に知られている効果だけではなく

 

・視野を極端に狭める

・ガードを継続させる

・体を起こさせる

 

という役割があります。

 

脳を揺さぶるパンチではフックも優秀ですが、身体が開きやすくガードが甘くなりやすいフックに対して、アッパーは脇を締めてガードを固めたままでも打てるので、ディフェンシブに打つことが可能です。

 

しかし、アッパーのリーチはフックより更に狭くなるので、しっかり踏み込む 又は カウンターで性格に打つ 必要があるでしょう。

 

マイクタイソンのようなインファイターが好むパンチですが、アウトボクサーでも相手の突進を止める為に、アッパーを打ちこんで逃げるという戦法もあります。

 

アッパーが難易度が高いと言われている意外な理由

素人目では、腕を上げるだけなので簡単に見えるパンチですが、ボクシングをはじめとする格闘技においてアッパーはフォーム・当て方の両方の意味で一番難しいパンチであると言われていて、プロの格闘家でも苦手な人はかなり多いです。

 

では、何故アッパーが難しいのか!?

 

その1つ目の理由として、当てる範囲が狭い事

ジャブやストレートは顔全体を狙うのに対して、アッパーはメインで当てる顎の面積はかなり小さい為、当てる難易度はかなり高いです。

 

2つ目の理由としては、当てられる距離が短い事

ジャブやストレートに比べて、有効な距離が半分くらいであるので、相手に近づかないと当てられないパンチなのです。

 

3つ目の理由としては、打つ瞬間の顏の防御の薄さ

アッパーを打つ時に身体全体が正面を向くので、相手のパンチを真正面から受けやすいパンチです。

 

4つ目の理由としては、打ち疲れやすいパンチ

フォームが完成されていないうちは、腕の力を強く使いやすいパンチなので、下手をするとスタミナ切れを起こし、自分のボクシング全体の足を引っ張りやすいパンチでもあります。

 

そうならない為にも正しい打ち方をマスターする必要があるでしょう。

 

アッパーの打ち方

アッパーは大きく分けて2種類あります。

 

近距離で使うショートアッパー中間距離で使うロングアッパーです。

 

ショートアッパーの方が使えるイメージがあると思いますが、10年以上アッパーを研究してきたインファイターの私の意見としては

 

ショートアッパーしかシャドー・サンドバッグで打つ練習をしない人は実戦で空振りすることが多く、使えるシーンが限られてしまいます。

 

なので、お勧めとしてはロングアッパーをベースに遠い距離で強く打つ癖をつけながら、ショートアッパーも打てるようにするというやり方です。

 

ショートアッパーはロングアッパーが打てる人なら、簡単に打てるというデータも取れていますし、実際に私が通っている名門ボクシングジムではロングアッパーをメインに教えています。

 

下半身の使い方

アッパーは下半身が重要なパンチだと言っても過言ではありません。

 

膝が伸びきった状態では良いアッパーは打てません

 

腕を上に突きあげるパンチなので、どんなに強く打っても身体が流れないように、下半身を固める事が大切になります。

 

前足は曲げて、大腿部(大腿四頭筋)に力が入るように

 

後ろ足も曲げながら、膝を内側へ。カカトも上げて捻りましょう。

 

内転筋を上手く意識して、しっかり両足をがっちり固定しましょう。

 

下半身が固定できたら、腰を一気に回して手打ちにならないように身体のバネを使いましょう。

 

上半身の使い方

まず、大前提として相手の攻撃範囲の中で、打つパンチですので顎を引き続ける事が大事です。

 

また、肩の使い方が非常に大事になってきます。

 

例えば右アッパーの場合、右肩を後ろに回しながら構えます。その後、打つ瞬間には体の回転とともに右肩を前に出します。

 

そのうえで、右肘が自分の正中線上=相手のグローブの間を通るように、斜め上方に押し出すように打ちます。

 

拳は上に上げ過ぎず、相手のおでこの辺りまで上げられたら十分だと思います。

 

以下の動画でアッパーの打ち方、フォームを細かく解説しております。応用テクニックも入っていますので、是非ご覧ください。

上記のような練習にはヘッドギアが必須です。当ジムでも些細な事で、鼻が折れたり、目を怪我したりしています。

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手首の使い方

拳の角度は、自分の方へ手のひらが向くようにします。

 

拳が的に当たる瞬間、手首のスナップを手前に入れるようにします。

 

こうすることで、拳をしっかり当て込みヒット時の威力を上げるとともに、手首を痛めずに済みます。

 

上手くスナップを入れる為には、右肘が前に出るように意識するといいでしょう。

 

 

アッパーの長所・使いどころ

キックボクシングやボクシングをやっていると「アッパーの使いどころが分からない」という方が非常に多いです。

ですが、アッパーを上手く使うと相手の動きを上手くコントロールできるので、試合展開を優位に進めるとともに、相手にプレッシャーを与えることができます。

 

相手のガードを継続させる

アッパーは角度的にも避ける事が難しいパンチです。

ガードをするにも両腕でのガードを強要するような状態になります。

 

井上尚弥選手はアッパーでガードを上げさせといて、空いた横っ腹に左ボディブローを打ってKOする事が多かったりします。

 

私としても、奥手のアッパーをガードさせたら、前手のパンチを当てやすくなるので、自分が優位な状況に持っていきやすいと思っています。

 

至近距離では、相手にもたれかかりながらアッパーを打つという事で、ポイントを稼ぎながら休む事もできます。

 

近距離で打ち合っている時では一番メインの攻撃力

至近距離では、ジャブやストレートの威力が抑えられ、また当たりづらいです。

ガードし合いながら、打ち合っている時にはアッパーが一番強い打撃になり、また軌道も読みにくいので当てやすいです。

 

こちらでもインファイトでアッパーを絡めたコンビネーションを使っての攻め方を実践しております。

https://youtube.com/shorts/1CQRXP4hj1A?feature=share
 
上記のような練習にはヘッドギアが必須です。当ジムでも些細な事で、鼻が折れたり、目を怪我したりしています。

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フックとアッパーのコンビネーションで回転力を速める

フックとアッパーはどっちかをガードさせれば、どちらかが当たりやすいという特徴があります。

フックとアッパーを交互に打つようなコンビネーションがとても有効です。

 

有名な選手でマイクタイソン選手は、そのコンビネーションだけでKOの山を量産しています。

 

 

 

いかがでしたか?

アッパーを上手く使えると、ボクシングがグンと面白くなります。

是非、この機会に新しいパンチの選択肢として練習してみてください。

 

 

この記事の筆者

土屋 和義
土屋 和義
格闘技ジム経営者、元プロキックボクサー&プロボクサー、柔道整復師。
登録者4万人程のYOUTUBE格闘技チャンネル運営。格闘技についての知識や技術を「楽しく分かりやすく解説」

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