ローキックの蹴り方、効かせるテクニックを解説!カットしにくい打ち方とは?
ローキックの蹴り方がわからない・・・効かせたいけどすぐカットされる・・・
そんなイメージありませんか?
キックボクシング歴5年である私(TAKA)もミドルキックは得意ですが、ローキックを実践で使うのは未だに苦手です。
そこで、今回は元プロ格闘家であり、ジムやYouTubeで分かりやすい格闘技指導を行っている土屋代表にお話を伺いました!!

ローキックについて色々教えてほしいのですけど…
ではまず、TAKAさんはローキックについてどんなイメージを持っていますか?


どうせ使うのなら一発KOも狙えるハイキックとかにすればいいのに…
とか思っちゃいます。
ローキックは地味。それは正直否定しようがありません。

今回はそんなローキックの蹴り方、ローキックを効かせるテクニックについて解説していきましょう。

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Contents
ローキックとは
ローキックとは、格闘技における下段への蹴り技を指します。
何のためにある蹴りなのか?
①相手を削るために打つ
相手の足にダメージを積み重ねる事によって、相手の集中力・推進力などを削り試合を有利に働かせる役割があります。
単純に手数=アグレッシブPOINTを稼ぐという意味でもジャブと同様に使いやすい打撃でもあります。
②倒すために打つ
脛の硬い部分で打つローキックは数発でもマトモに喰らえば筋肉に強烈な痛みを与え、相手の戦意を喪失させる威力を生み出します。
私も土屋代表にローキックで攻められる時がありますが、
本人は遊びでやっている感じでも1分で生まれたての小鹿になります・・・
ですね。元柔整師の私としては大腿部は特別
痛覚が非常に大きい部位だと思います。

※最新の代表の研究では奥足への左ローの方が右ローより体感3倍ほど強いらしい
③パンチや他の蹴り技を当てやすくするために打つ
下段、中段、上段と分かれている中で、下段のローキックの次に上段を振ると当たりやすくなります。
上下で距離があるので、意識できる間隔の限界に近いからだと考えています。
つまり、コレは本命を当てる為のフェイント用としての使い方ですね。
ローキックで狙う場所は?
主に前足の太腿を狙うのがセオリーです。
特に足のサイドの大腿筋膜張筋を狙えると最高に効くとのことです。
更に常に筋肉が弛緩しています。

KOまでには至る事は少ないので気を付けましょう。

足のどこで蹴るといいか?
基本的に脛。特に脛の真ん中の硬いところで蹴れるのが理想的です。
が、実際には足のどこで蹴っても効き方が違うだけで、効くには効くのでクリーンヒットを意識した方がいいです。

ローキックのメリット・デメリット
ローキックのメリット・デメリットについて軽く触れていきます。
ローキックのメリット
①パンチを入れやすくなる。
単純に下段に意識を集中させることで、上段のパンチがグッと当てやすくなります。
特に右ローなら右フック、左ローならジャブ・左フックなどを入れやすくなります。
はかなりオススメです(右構えの場合)

②ハイキックが当てやすくなる
フォームが違うので明確に当てやすくなるものではないですが、長いラウンドを戦うと相手の集中力が切れて来た時に
「相手はローキックが多いな」と印象させておくことで、たまに打つハイキックの防御が遅れるのを狙いましょう。
③前蹴りに繋ぐ”溜め”と”姿勢”を作りやすくなる。
これは代表のYOUTUBEにも再三とりあげているネタですが、軽くローキックで足を出して
戻した時=前蹴りを蹴る姿勢が整っている状態になる。
足がグチャグチャになりますが、ローの後
に蹴ることで蹴りやすい+当てやすいです。

④動作が大きくないから、他の蹴り技より疲れない。ジャブ感覚で打てる。
また蹴り上げない=相手を押したり、持ち上げないので筋力を使わないのも良いPOINT。
強い選手ほどローキックをジャブのように牽制で使うことが多いです。ジャブより使うかも?
⑤極めるのが他の蹴りより熟練度が低く、誰でもローキックだけで勝敗を決められる。
他の蹴りは途方に暮れるほどの努力とセンス・足の長さ等が重要ですが、ローキックは誰でも平等に強くなります。
ローキックという人が大半でしょう。

ローキックのデメリット
①華がない。地味なところ。
誰でもできるがゆえに評価が分かれる、また見栄えは良くない蹴りです。
ムエタイや一部のキックルールでもローキックはポイントになりにくかったりもします。
②慣れないうちは、ローキックに拘った姿勢でいると他の蹴りが打てなくなる。
やや前重心で蹴った方が強く出れるのがローキック姿勢ですが、この姿勢と相性がいいのはパンチ+ステップ。
高い蹴りを常に併用し続けるのは熟練度が必要です。
③相手のカットが上手いと、ローキックを蹴った方の足が壊されることがある。
慣れるまでは他の蹴りより確実に自傷が多いとは思います。
テキトーに思いっきり蹴れば蹴るほど、歩けないほど打撲になるので考えて蹴りましょう。
を意識するので特に注意しましょう。

④相手のステップ(避け)、カット、足の耐久性によっては 何の成果も出せない可能性もある。
よほどローキックオンリーな戦術だと対策は容易い。そこは注意。
上記の③の補足ですが、相手の脛、膝を蹴ってしまう事は日常茶飯事で
更に相手のレガースの端で足が切れたりもするので、レガースは拘って装着しましょう。
履きやすいタイプなら、以下のものが着脱が楽でお勧め。
ローキックの蹴り方
ノーモーション・ローキックの蹴り方を解説していきます。
この蹴り方ができるのとできないのとでは、戦闘力としてオオカミと子猫くらいの差が出てきます。
時間はかかっても、この蹴り方をマスターすることをオススメします。
やり方ですが
①軸足をしっかり上げて片足ずつジャンプする感覚で打ちます。
(オーソドックスの場合は、左足を上げて、右足を前に出す)
大事なことは、無駄な勢いは使わない事。必ず静止状態からその場で左足を上げること。
そうしないとカットから蹴りをスムーズに打てたり、右手のパンチから蹴りが打てません。
②大事な事は蹴り足をしっかり曲げること
しっかり曲げることで足にパワーが生まれます。慣れてきたら膝を意識せずに強く打てます。
それまでは、大袈裟に練習してみましょう。
③最後は足を前に伸ばします
この時、足の力をほとんど使わず、右半身を捻じるイメージで打ちます。体重を乗せるだけのイメージ。
そうするとスタミナの余計な消費も抑えられて、かつ軽く打っても速くて強いローキックになります。
しかも、同じ軌道で同じ場所に当てられるので、すぐ効かせられるという利点があります。
パンチ姿勢、他のあらゆる体勢から一瞬でローキックに繋げられるオススメの打ち方です。
他の部位の力みでバレるんです。

ローキックで効かせるテクニック/ローキックの効果的な使い方
「素早くローキックを蹴る方法と、カットされにくい方法を教えてほしい」との声があったので
100%有利が取れる、ローキックの立ち回りを解説していきます。
ローキックを極めたい人、スパーリングや試合でローキックを有効に使っていきたい人にとってはかなり参考になるテクニックとなります。
↓↓ 参考動画を載せておきます。映像も合わせて見ていくと理解度もより深まると思います!

↓↓ 因みにコチラの動画では更に細かい深掘りしたテクニックの解説をしています!

ジムでもココまで教えてない気が…(笑)
できる限り動画に残しておこうかと…

ローキックで大事なこと
ローキックで大事なことは2つあります。
① 打つ時はカットされない事
カットされると攻撃が無駄になるだけでなく、相手の膝などを蹴ってしまい怪我に繋がる危険性があります。
上手い人はワザと膝を蹴らせます。
②打たれる時は確実にカットor避ける事
数回のローキックでも、クリーンヒット効いてしまう可能性があります。
連続して喰らってしまうと立てなくなり、日常生活に支障をきたすことも。
治療を受ける人もいます。(ガチスパー)

また、攻防の最中に足の皮が剥ける事も度々あるので、以下のような布テープがあると
応急処置&予防になるのでオススメです。格闘家の必須アイテムだと思っています。
ローキックのテクニック解説
今回は参考動画をもとに解説をしていきます。
テクニック1 ローキックを狙う瞬間① 身体が横に流れる時
上半身が先行で身体が流れる人には、(次に足が流れるのでカットできない為に)ローキックが入りやすいです。

テクニック2 ローキックを狙う瞬間② 足が浮いたところ+カットの終わり際を狙う
相手のローキックが浮いた位置で当たったら、(その瞬間は相手のバランスが整っていないので)パンチからローキックを当てるチャンスになります。
相手が滞空時間の長いカットをするなら、相手がカットの足を降ろしたところを狙ってローキックを打つのが有効。
カットの位置が高い人 はそれだけでカットの頻度が下がるのでローキックを当てるチャンスが多いと思ってください。
※逆にカット位置が低い人 はローキック狙いは有効でない事も
応用として
①ボディからのロー
相手はパンチのインファイトを警戒することもあり、カットしにくい連続技になります。
②フェイントのローキックからのロー
フェイントとして一発目のローキックを弱めに当てて、
相手のカットが降りる瞬間(警戒が緩む瞬間)を狙って、即座に本命の二発目を蹴るというやり方も有効でしょう。
テクニック3 ローキックを狙う瞬間③ カットの向きを誘導
前足(オーソドックスの人は左足)でインローを2~3回当てれば、相手はこちらの前足に反応するようになるはずです。
それによってインローを警戒させ、カットを内側に向けさせることで、ローキックが若干入りやすくなります。
2段蹴りの感覚で左➞右とジャンプキックできれば更に当てやすいでしょう。
テクニック4 ローキックを当てやすくするために① 新しいパターンを作っていく
何回かローキックが当たった後は
相手に新しい警戒パターンを作らせてあげる事で、ローキックの警戒心を解いてあげる=他の警戒する箇所を増やすことにあります。
特にローキックと無関係な 体の使い方 姿勢・リズム 打つ場所 などを意識して思考を誘導しましょう。
テクニック5 ローキックを当てやすくするために② パターンやリズムを変えていく
動画内では中間距離での蹴り合いが何度か発生しています。
このように、よくある中間距離での蹴り合いは差をつけるのが難しいので
やはりパターンやリズムを変えるのが大事です。
つまり、その人の実力の見せ所となります。
お勧めは、ローキックを連発で打つことです。防御側の姿勢保持が一層困難になるからです。
テクニック6 ローキックを当てやすくするために③ 癖を極める
強いパターンを用いるのであれば、勝手に動くくらいの癖を付ける方が動き方として楽です。
ということで相手が嫌がる癖であれば、その癖を極めたらもっと嫌がるであろうと思って拘りましょう。
瞬時に攻撃を当てることができるので強いと思います。

テクニック7 重量級が相手のケース
動画の後半では重量級を相手にして解説しています。
体重が重い人を相手にする時に、大事にしている点が2つあります。
①圧で負けない
②スピードを捨ててバランス重視
圧で負けると異様に疲れるし、不利な展開を招きやすいので後ろに下がりません。
重量級は一発一発の強さがあるので慎重に立ち回ることも意識していきます。
とは言っても、やることのパターンは先程と変わりません。
テクニック8 ローキックのカット
ここでローキックのカットの説明をします。
カットはなるべく足を上げないように、必要最小限の高さで、膝でカットしましょう。
カット中に蹴りが太腿に入ったら、蹴りが浮くケースが多いのでパンチを当てるチャンスです。
また相手のローキックが上手く膝に当たれば、
蹴った方の足が痛くなり、以降のローキックを封じ込められるという利点もあります。

テクニック9 動作を短縮
動画の中では、ジャブと牽制のローキックを使って相手の反応を伺ってみると、相手からローキックが返ってきます。
この時、相手のローキックが着弾するまでに余裕があったので、カットの着地と同時にローキックを蹴ります。
すると
「カット →着地 →ローキック」の3つの動作を、
「カット →着地/同時にローキック」と2つに短縮できるので、より早く相手にローキックを当てることが可能になります。
格闘IQの高い相手であれば対処されて逆に反撃されることもありますが、
基本的に一度当たる技は、そのラウンド中は2度3度と当たります。

自身が被弾するパターンを知っておくのが大事ですね。
テクニック10 パンチの警戒をさせる
パンチを当てるぞ!当てるぞ!と『パンチを出すフリ』をするのも有効です。
その時に、相手はパンチを警戒するために(カットをすることを忘れて)パンチに備える構えで硬直しやすいわけです。
この『警戒による硬直』を見て、動画内ではジャブやボディから右ローキックの鉄板コンボに繋げています。

テクニック11 ブロッキング+ローキック
接近戦ではブロッキングしながらのローキックがかなり有効です。
グローブを上手く使って『相手を固めて、その隙に蹴る』というやり方です。
ブロッキング姿勢のまま睨み合っている時にローキックの連打をする事で、相手が無対策であれば無双状態になります。
…見た目はかなりダサいですが。でも正直なところ、ローキックに派手さは不要です。

ミドルキックのフォーム、強く蹴る方法などを詳しく解説した記事がコチラです↓
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今回は以上となりますが、いかがでしたでしょうか?
少しでもローキックのテクニックの参考になってもらえたら嬉しく思います!
この記事の筆者

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格闘技ジム経営者、元プロキックボクサー&プロボクサー、柔道整復師。
登録者45000人程のYOUTUBE格闘技チャンネル運営。格闘技についての知識や技術を「楽しく分かりやすく解説」
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